エーハイム2236を60P水槽に使う
エーハイム エココンフォート 2236
今まで90センチ水槽をエーハイム プロフェッショナル4 2275とエココンフォート2236の組み合わせで稼働していました.経験的に90センチ水槽はフィルターの2台運用をした方が水質が安定している気がするので2236をサブとして利用していたわけですが,この度家の工事の都合で一旦90センチ水槽を解体したので,一時的に2236を60P水槽で利用してみることにしました.
エーハイムのエココンフォートシリーズはあまり使われていない印象もあるのですが,シングルタップ採用でホースの取り回しがしやすい,呼水が簡単,ろ材コンテナが連結されていてメンテナンスも簡単と,とにかく名前の通り使いやすさにこだわっていて個人的には気に行っています.クラシックのライバルである2215との比較では,流量はこちらが多く,ろ材容量はあちらが多い,値段はほぼ一緒ということでなかなか迷うラインナップかもしれません.
公式サイトから諸元を拾ったクラシック・エコの一覧表を作成しました.私が関東在住なのでデータは全て50Hz時のものです.より詳しいことについては公式ページを参照してください.221で始まるのがクラシックシリーズ,223で始まるのがエココンフォートシリーズです.
機種 | 適合水槽(目安) | 消費電力(W) | 最大流量(L) | 濾過層容量(L) | ろ材容量(L) | 外寸(mm) | 吸水ホース(mm) | 排水ホース(mm) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2211 | 45cm以下 | 4 | 250 | 1.3 | 1.0 | D145*H290 | 12/16 | 9/12 |
2213 | 45-75 | 5 | 440 | 3.5 | 3.0 | D180*H354 | 12/16 | 12/16 |
2215 | 60-90 | 13 | 500 | 4.8 | 4.0 | D202*H358 | 12/16 | 12/16 |
2217 | 90-150 | 24 | 1000 | 6.6 | 6.0 | D235*H390 | 16/22 | 12/16 |
2232 | 45-60 | 6 | 500 | 3.0 | 1.6 | D205*H330 | 12/16 | 12/16 |
2234 | 60-75 | 6 | 500 | 4.0 | 2.4 | D205*H370 | 12/16 | 12/16 |
2236 | 75-90 | 9 | 600 | 5.0 | 3.2 | D205*H420 | 12/16 | 12/16 |
ちなみに表を作成するに当たってエーハイムHPを見ていて気づいたのですが,プロフェッショナル5eが日本でも発売になったようです.wifiでの流量コントロールができたり,最大流量もプロフェッショナル4に比べてだいぶ大きくなっているので気になる人は発売記念で購入特典がつく今がチャンスかも.
さて,こうしてまとめてみると2213の小ささと能力の高さは素晴らしいですね...我が家では使い所がなくて所有していませんが,とりあえず2213を買っておけというのは(特に値段の安かった昔は)金言だったと感じます.
クラシックシリーズは型番が大きくなるに連れて流量と濾過容量が共に増加しますが,エココンフォートは基本的にろ材容量が増加していくプロフェッショナルと同じラインナップ思想ですね.サイズも縦方向に増えていくだけなので嵩張らないのがGood.これらのうち所有しているのは2211,2217,2236のみですが,2211は9/12ホースの取り回しが細すぎでしにくいのと,これだったら2213で良いのでは感が強くて購入して失敗だったなと思っています.実際現在も倉庫に眠っている状況... これは2232にも似たようなことが言えて,多分500L/hでろ材容量1.6Lというのはアンバランスで使い所が難しいような気がするのですがどうなんでしょうね.2217はプロフェッショナルシリーズと競合するラインで,どちらが良いかは人によるかなと思います.実は最近2217も入手したのでそのうち2275との比較記事も書きたいです.
せっかくなので,エココンフォート2236で個人的に気に行っているところをいくつか紹介しておきます.
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ホースとの接続がシングルタップ クラシックシリーズのダブルタップがよく持て囃されますが,シングルタップの方がサイズも小さくて取り回しがしやすいと思います.プロフェッショナルシリーズとの違いで言えば,給排水が独立して扱えて,かつシングルタップ部分は360度回転することで水槽台の中での収納性にかなり違いが出てきます.加えて給排水ともにフィルター天面についているのも良いです.
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呼水が簡単 購入した時に感動したのがこの呼水のしやすさ.プロフェッショナルシリーズの呼水はめちゃくちゃ大変ですが,こちらはハンドルを1-2回操作するだけで容易に呼水を行えます.代償としてマルチハンドルが壊れやすいという人もいるようですが,我が家のように水槽を狭い場所においていて物理的に呼水するのが大変な場合には本当に向いていると思います.
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連結されたろ材コンテナ エココンフォートはろ材コンテナ同士が合体するようにできていて,これがまた非常に便利です.一番上のコンテナに取手がついているのでこの取手を持つと簡単に全てのコンテナを持ち運びできるわけです.このおかげでプロフェッショナルに比べてろ材清掃がやりやすいです.
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流量が多い テトラ VX75との比較について後述しますが,公称600L/hだけあってかなり流量が強いです.ろ材容量が少ないからか,ろ材をつめた時の減衰もそこまで多くない印象で,水槽にサブの濾過器として流量が欲しい場合には持ってこいです.一方で今回60Pに使ってみてわかったことですが,60Pだと水草水槽用としてはちょっと流量が強いかなと思いますね.一方で90Pにこれ一台だと(試したわけではないですが)濾過能力には不安がある気がします.ということで,エココンフォートにあまり人気がない理由としてこれ一台で最適な水槽サイズが意外とないというのがあげられるのかもしれません.
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サブストが3Lついてくる これは本体性能とは関係ないですが,最初からサブストが3Lついてきます.普通に買うとそこそこするのでろ材をあまり持っていない人に取ってはありがたいですね.逆にろ材にこだわりがあったり,すでにたくさん持っている人からすると余計なことするなという感じかもしれません.
全体として,エーハイムが主張しているようにメンテナンスしやすさ,扱いやすさは(エーハイム製フィルターの中では)ピカイチだと思います.それでいて流量,ろ材容量も十分あるので60Pより大きい水槽にはおすすめです.
テトラ VX75との比較
今まで60Pでは余ってるテトラ VX75を利用していました.VX75には使い勝手とトルクの面で不満があって,できれば他のフィルターと置き換えたいと考えていたので今回試しに2236を使ってみることに.良さそうだったら2236を追加で買ってしまおうかとも考えています.一応2236との諸元の比較をやっておきますが,もちろんメーカーが違うのであくまで目安です.
機種 | 適合水槽(目安) | 消費電力(W) | 最大流量 | 濾過層容量 | ろ材容量 | 外寸 | 吸水ホース | 排水ホース |
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2236 | 75-90 | 9 | 600 | 5.0 | 3.2 | D205*H420 | 12/16 | 12/16 |
VX75 | 60-90 | 9 | 660 | 5.8 | 3 | 212200H335 | 12/16 | 12/16 |
VX75は公称の流量は660Lあるのですが,トルクが低いからかろ材を入れるとかなり流量が落ちる印象があって,これが使いにくい原因になっていると思います.60Pだとそれでもちょうど良い感じなのですけどね.
サイズはほぼ同じです.円形の2236の方が若干小さく見えないこともないですが,収容性に違いはありません.
両者とも取手がついていて持ち運びは簡単です.中にろ材や水が入っていても取手だけ持って壊れる不安はなさそうです.(多分公式非推奨と思いますが...)
VX75はバックルでモーターヘッドを固定するよく見かけるタイプです.個体差か私のものは取り付けが固いのが気になります.ちなみにろ材は2236の方が少し多く入るかな?という気がします.ちゃんと比較しているわけではないですが.
VX75のホース接続は「ホースアダプターユニット」と呼ばれるものでこれはよくできています.接続部分が可動式になっていて,360度回るようになっているんですね.これができるだけで取り回しがだいぶ違います.
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