エプソムソルトを利用したMg液肥の作り方
Mg液肥
今回はMg液肥の作成方法について.もう皆さんよくご存知のネタだとは思いますがブログのエントリーとして残しておこうと思います.(自作関連ですので,参考にされる場合は自己責任ということでよろしくお願いします.)
Mgは水草の必須元素の一つで,葉緑素の形成材料です.K同様に欠乏すると植物内で古い部分から成長点へ優先的に回され,結果として旧葉部から黄色くなるなどの症状が見られます.特に葉脈の緑を残して葉が黄色くなるのが特徴的です.
特に,K液肥を添加している水槽でキューバパールグラスやニューラージパールグラスが黄色くなってきたら大抵Mgを入れてやると解決する気がします.また,個人的経験では長期維持している水槽は添加した方が調子がよくなるので重宝しています.
エプソムソルト(MgSO4)
材料として,私は入浴剤として使われているエプソムソルト(MgSO4)を使っています.
他にも簡単に手に入るものだと炭酸マグネシウムMgCO3や塩化マグネシウムMgCl2 6H2Oが候補でしょうか.探せば他にもあるかもしれません.
濃度をどうするかは難しい問題で,薄すぎるとダメになりやすいだろうし,濃すぎると使いにくいんですよね.私は現在3%に調整したものを使っています.
エプソムソルトを使ってMgの3%溶液を作る場合,MgSO4の式量は120,Mgの原子量は24ですから,500mgの水で作ろうと思えば \(\frac{x\times 24/120}{500+x} = 0.03\) を解いて,$ ( x=88 )g$ 入れれば良いという計算になります.
私はこうして作成した3%溶液を1週間に60cm水槽(約60L)換算で2.5ml入れています.というのも使っているダイソーのプッシュボトルが1プッシュ2.5mlだからです... 60ワイド水槽なら2プッシュとか,そんな感覚です.Mgになおすと60cm水槽換算で0.075mg添加していることになります.MgはKと違って微量元素ですし,入れすぎるとKやCaと拮抗してしまうので,少なめから試してみるのがおすすめです.
60cm水槽にこのペースで添加すると500mlを使い切るのに大体200週間~4年持つことになります(笑.上の画像にある東急ハンズのエプソムソルトは110gで値段も安いですから,ほぼただ同然でMg液肥を使えると言っても過言ではないと思います.やはりMgはKとちがってあくまで微量元素なので,一旦素材を購入すれば非常に長い間使うことができます.
正直1プッシュ2.5mlは大きい水槽なら良いですが小さい水槽だと量が多すぎるという気がしています.ADAみたいに1プッシュ1mlとかのボトルがどこかに売ってないですかね? 最悪ADAの液肥を買ってきて容器だけ再利用とかでもいいかもしれませんが...
MgはKと拮抗するので,入れすぎるとK欠乏の症状がでてくる恐れがあるので注意が必要です.従って,この液肥を入れる時は少なめから始めて様子を見るべきです. 一方で,よくK液肥として使われるK2CO3溶液と違ってpHはほぼ中性なので,万が一入れすぎても魚に害がでるということはまずないと思います.
MgはKに比べて話題になることは少ないですが,長期維持している水槽だと必ず必要になると思います.値段も安いので作って持っておくと安心です.
2023/1/15追記
結局1プッシュ2.5mlの容器は使いにくく,1プッシュ1mlのADAのボトルを買ってしまいました.中身を入れ替えて利用しています.
Comments